特集 EMと家庭菜園
えむえむ関東101号より
=EMネット茨城発=
      EMで楽しくガーデンファーム                   

                             茨城町さわやかエコの会 山口美知子                

 
   
 平成6年、花と野菜作りが出来る土地を求めて茨城町に引っ越してきました。
 菜園(庭)として使用できるのは150坪程土地と言えば一面スギナ、掘ってみると粘土がゴロゴロ出てくる始末、当然、ほうれん草は蒔いても黄色くなり消えてしまいました。一つ良かったことは除草剤や農薬が使用されていなかった事です。
 土いじりが大好きだったので早朝から暗くなるまで除草と、牛糞・堆肥を入れながらの粘土堀を繰り返し、何とか庭らしくなるのに3年かかりました。(その間、腰を痛めて動けなくなること数回、それでも土いじり続行し現在に至ります)
 平成15年、郡司亘会長に声をかけていただいたのがきっかけでEM活動に参加するようになり、米のとぎ汁EM発酵液・EMボカシ作り講習会・勉強会・現地視察等に参加することで自然の営みのすばらしさと微生物のはたらきのすごさを知りました。
 私の得意分野は花作り。今は薔薇に夢中です。冬、手入れの時期になると手はトゲで傷だらけ、でも5月になると野菜と果樹とはまた違った幸福で安らげる時間を与えてくれます。
 
 薔薇を無農薬・無科学肥料で咲かせるのは無理だと思い手がけるのを諦めていたのですが、EMを知った事で挑戦する気持ちになりました。病気や害虫にはEM活性液、EM3号、EM7、ストチュウにEM石鹸液を展着剤にして散布しています。その他、出始めの黒点病には重曹の1000倍液、うどんこ病には水やり後にEMセラミックスの粉をふったり、芽先についたアブラムシには木酢液の30倍液をかけて対応しています。
 黒点病で葉が落ちるのは気にせずEM7をかけることで新芽が次々と出て、1季咲きの薔薇も繰り返し咲いてくれます。咲き終わる度に追肥をして株回りにEMボカシ+骨粉+クン炭をいれます。そして防寒や土はね予防に勲炭を敷き詰めておきます。株間には、ラベンダーやナスタチュウムを植える事で虫が寄りにくくするようコンパニオンプランツも実践中です。
 満開の薔薇の下で、庭のハーブでいれたハーブティーを飲みながら自家製ケーキ、自家製ジャムを添えたティーパーティーもまた格別です。
黒点病で葉が落ちるのは気にせずEM7を
かけることで新芽が次々と出て、
1季咲きの薔薇も繰り返し咲いてくれます
ラベンダーやナスタチュウムを植える事で虫が
寄りにくくするようコンパニオンプランツも実践中です
 

 多量に使用するクン炭は、毎年ご近所から頂いた籾殻をドラム缶で焼いています。
 
 EMネット茨城家庭菜園班の皆さんと。
左から2人目筆者
 昨年2月にはEMネット茨城の家庭菜園班の方々を招き「家庭でも手軽にできる勲炭作り」を体験していただきました。
ドラム缶一杯は約4〜5時間で焼き上がります。焼き上がるまでは、お茶を飲みながら経験豊富な郡司会長に畑の質問をしたり、活動の話を聞いたりと有意義な時間でした。煙の色が淡く少なくなったらそろそろ焼き上がりです。煙突を抜き、水をかけなくても厚めのビニールで密閉し、一晩置いて温度が下がれば出来上がりです。育苗に使用すると根の張りがとても良いです。
 果樹は孫達の為に作っています。特に「みかん」については、市販品がマズイっと思える程濃厚な味になり、隣の方に「こんな美味しいみかん食べた事が無いよ」とも言われ、1人ニンマリでした。2本のみかんの木で、今年は4箱(2gの水が6本入りの箱)収穫できました。木にお礼を言いながら、2月に入ったら根本にボカシと勲炭をたっぷり施します。
 
   山口さんのクン炭づくり
       
 ドラム缶に煙突を
セットする
モミガラを入れ、
煙突から火種を入れる。
ドラム缶の蓋は
しなくてよい
 
焼き上がったら煙突を抜き、水をかけなくても
厚めのビニールで
密閉すればよい
 
できあがり 

 次に「ブルーベリー」。孫も口の中が真っ黒になる程食べます。ジャム作りも大好きな私は、朝5時起きで摘み始めます。毎年130瓶以上作り、親しい方々に食べていただいています。「美味しかったよ」の一言が私の喜びと頑張りの元です。ジャムは砂糖とレモン汁だけで作り、甘さは実の甘さをみて調節しています。
 ブルーベリーの一番古い株は22年経ちますが枝の更新で元気です。他の株は皆この古株を挿し木した子達です。種類も忘れてしまったこの木ですが、生でもジャムにしても一番美味しいと思っています。

 平成22年の秋、郡司会長宅近くの畑(会員の方が作っている一部約150坪程)を借りEMボカシをたっぷり入れ野菜を作り始めました。ほうれん草・小松菜・大根・白菜を蒔きました。
 大根・白菜は種蒔きが遅すぎて育ちませんでしたが、ほうれん草は甘くて美味しく育ってくれました。しかし、多く作り過ぎたため大半は堆肥になることに・・・。
 3月11日の震災後、ジャガ芋のゴロゴロ植えは畑が遠いのと暑い日が続いたためビニールの中で所々芽が焼けてしまいました。やはり手間を惜しんでは良いものは出来ないと反省。夏野菜も作ったのですが、放射能汚染の心配もあり、活性液をかけられる庭の菜園のみを食べることにしました。今年は3月に入ったらEMボカシとたっぷりのEM活性液を撒き、播種したいと思います。(昨年の反省も踏まえ、少量・多品目を心がけて)
 
EMの波動を感じた出来事がありました。豊作だった柿の実が落ち、例年だとスズメバチが沢山寄ってくるため、落ちた柿の上にEMボカシをたっぷり撒いてみると…蜂は一匹も来ず、カラスも寄ってこないことに驚きました。これが波動なのでしょうか?

 今、私達の会では、
 ・安全安心な食の為の野菜作りを広める事
 ・涸沼の浄化と環境の為の廃油を使用した固形石鹸や試作中の洗濯用粉石けんを成功させ広めることを課題に活動しています。