特集 EMと家庭菜園  
「えむえむ関東101号」より
=EMネットちば=
家庭菜園からひろがる私の地域活動 
市原市 今野正子
 
 
 
 
 

菜園を始めたきっかけは10年ほど前、農家の方が空いてる小さな畑を勧めてくれたことでした。
当時私は、医者から一人での外出は禁じられており、畑ならば終日過ごせるのでは…との思いから始めました。
菜園には、同時期に不思議な縁で出会った生ごみボカシあえを活用。
するとある時、植えたナス苗がいつまで経っても貧弱で、隣の畑を見ると大きく育っていて、情けない思いをしていたのですが、後半ぐんぐん元気に育ち、実もたくさんつけてつやつやで驚きました。また、畑の四季は私に素敵な感動を与えてくれました。 ビオラのこぼれ種が畑一面に咲き乱れたり、夏にはカエルが何十匹も飛び出して、孫たちが大騒ぎしたり…。
米のとぎ汁発酵液を同じ畝に5〜6回入れたその土の柔らかさといったら、片手がすっと深く吸い込まれ、感動でした。
楽しみ喜びというのは、自分でつくれるのだと思いました。

 現在は以下の工夫をしています。
@ 土をはだかで放置せず敷草をする。
A 緑肥を生やしてすき込む。
B 苗を、EM2000倍希釈液でドブ漬けしてから植える。
(市販の苗はEM1000倍液で朝・夕3日間散布後に植える)
C 自然農法国際研究開発センターで購入した種を使う。
ナス・トマト・ピーマンは自家採種。
D ニラ・ネギなどを混植する。

最近は、農家の方が私のネギ・大根・トウモロコシを見て「自分は病気になった。虫食いだ。あんたの大根きれいだな。ネギ上手だな。」などとつぶやくので、嬉しくなります。
孫が学校の調理実習で持参した野菜が、一番おいしかったと先生から母親に伝えて下さった事も励みになります。
 
多くの方においしい野菜作り、環境保全、循環型社会について伝え、実行してもらいたくて機会をつくり普及活動をしてきました。
各地域でボカシ作り講座・市原市FM放送・千葉県廃棄物対策推進会議・市原市エコフェア・市原市教育委員会「まちづくり塾」講師・生ごみリサイクル講座などに参加し、PRしてきました。
行政と協働の「いちはら・ごみ端会議」ではリサイクルフェア―で生ごみリサイクルを紹介しました。
また福祉作業とコラボで生ごみリサイクル講座もできるようになりました。
昨年は、市原市環境監視センターで初めての「自然を楽しむ菜園講座」を全3回で開催し、講師を務めました。
地域新聞に記事が掲載されたこともあり、直後から「次はいつやりますか?」と問い合わせが来ています。更に10月1日付の市原市広報に生ごみ活用のPR記事を載せていただいたので、その問い合わせも含めて良い縁ができました。
2012年1月15日(日)には「いちはら市民環境大学」でごみの話をする予定なので、“生ごみは宝“を伝えようと準備中です。
ごみゼロネットワークちば21の活動で、足利市の市政90周年事業「ふるさとフェスタ」に応援に出かけたり、秋〜春に仕事が多く、なかなか畑に顔を出せずということもありますが、農薬・化学肥料・除草剤を使わないのはもちろん、腐ったものを入れないなど「土を汚さない」ことに心に留め、自己研さんに努め、自然農法やEMの普及に尽力したいと思っています。
 
余談ですが、お祭りの雑踏の中で知り合いの方が走り寄ってきて、「あの人が生ごみで困ってるよ」と言われたのでアドバイスすると、「解決したよ!」と喜ばれました。
こんな風に日常の中で“ごみ語”でおしゃべりし、“生ごみの人”と言われる事が多かったら、もっと楽しいだろうなぁと思います。