特集 環境教育
「えむえむ関東96号」より
=EMネット群馬=
高崎市・榛名町から学校のプール清掃で環境浄化!!
有限会社大栄商事 代表 清水孝倫

高崎市の概要

 群馬県高崎市は、平成の大合併により、広大な市域に県内一の人口を擁するようになりました。新幹線や高速道路の分岐点に位置する交通拠点都市でもあり、商業都市でもあります。市内には利根川、烏川、碓氷川など一級河川が流れ、浅間山や上毛三山を臨むことができる自然豊かな土地でもあります。縁起物のだるまや白衣観音でも有名です。
 市内の榛名町地域は、群馬県の名峰、榛名山のふもとに広がる風光明媚な土地です。榛名山には、榛名湖やパワースポットとして近年話題の榛名神社なども点在し、年間を通じて多くの観光客が訪れます。また、利根川水系烏川の源流をかかえ、全国2位のシェアを持つ梅をはじめとする果樹栽培もさかんです。

小中学校におけるプール清掃の取り組み

 榛名地区は、高崎市と合併する前に、当時の町の教育委員会を中心に比嘉先生の講演会を開催するなど、EMについての理解が広がっている地区です。
 2009年に、地区内の下室田小学校から、EMをプール清掃に使いたいと当法人の会員宛に電話をいただいたことから、EMによるプール清掃が地区内に一気に広まりました。
 現在は、榛名地区にある3つの小学校と高崎市内にある1中学校で、EMを活用してプール清掃を実践するまでになりました。
 その活動をご紹介いたします。

○高崎市立下室田小学校(榛名地区)
   
 下室田小でのEM活性液投入の様子1  下室田小でのEM活性液投入の様子2

 2009年5月から、校長先生を中心に、多くの先生方にご協力をいただき、プール清掃にEMを使い始めました。毎年、秋と春の2回、EMをプールに投入しています。昨年10月7日には、EM活性液200Lと、米のとぎ汁EM発酵液100Lを投入いたしました。学校では、環境を考える教材のひとつとして、EMを取り上げていただいています。
 下室田小学校の2010年のプール清掃が、非常にうまくできたことが、地区内の他校に伝わり、次々と、プールへEMを投入する学校が増加していくことになりました。

 
投入後のプール 
【】

○高崎市立久留馬小学校(榛名地区)

 当法人の理事の一人は、榛名地区の教育委員会のOBです。そのため、EMやその活用に関する情報は自然と流通することができました。
 昨年9月16日に、久留馬小学校の校長先生・教頭先生にお会いし、EMをご説明したところ、環境教育授業の一環として、EMを使ってみたいとのご理解をいただき、同校でもEMによるプール清掃を実施することが決まりました。
 その数日後、先生方と一緒に、EM1号を2L、糖蜜を4L使って、160LのEM活性液を仕込みました。いよいよ、10月15日には、プールにEM活性液を投入。小学校で仕込んだ160Lに加えて、当法人の会員が持参したEM活性液150Lを一緒にプールへ投入しました。

   
久留馬小で先生の説明を聞く児童達  久留馬小でのEM活性液投入の様子 


○高崎市立上室田小学校(榛名地区)

 久留馬小学校とほぼ同じ時期に、ご説明にうかがい、その場でEMをプールに投入することが決まりました。
 そして、昨年10月4日に、校長先生にご同席いただき、当法人の会員が5年生の児童のみんなと一緒にEM活性液を仕込みました。EM1号を2L、糖蜜を4L用意し、150L作りました。プールには、10月の下旬に投入いたしました。

   
    上室田小でのEM活性液の仕込みの様子       当法人が持参したEM活性液


○高崎市高南中学校

 下室田小学校のプール清掃の様子を耳にした教頭先生より、昨年夏休み明けにご連絡をいただき、ご説明にうかがいました。すでに、EMに関する知識を十分にお持ちの先生方は、その場で、EM活性液つくりの作業の段取りまでお決めになりました。
 昨年9月15日にEM活性液を仕込みました。当日は、前回決めたとおり、ポリタンクが10本用意され、プール脇に作業場所が設けられていました。作業に合流される先生方も大勢お集まりでした。先生方と一緒に、200LのEM活性液を仕込みました。また、当法人から持参したEM活性液150Lを投入しました。
 この日仕込んだEM活性液は10月の初旬に先生方がプールに投入されました。

 
 EM投入前の高南中のプール

おわりに

 各校とも、年度が替わる4月に、EM活性液をプール投入する準備中です。プール清掃の成果が表れるのはこれからですが、EM活性液や米のとぎ汁EM発酵液をプールに投入することによって、プール清掃が楽になるだけでなく、排水として流れる水が環境浄化に役立つことを子どもたちに伝えることができました。特に、高崎地区は、坂東太郎と呼ばれる利根川の上流域にあたり、ここから水をきれいにしていくことで、下流域での環境も良くなることを知って欲しいのです。また、子どもたちの意識をそんな風に変えることで、ご両親や地域の皆さんが、環境問題に関心を持っていただければ幸いと思います。