特集 自然農法とEM
えむえむ関東70号より
=EMネット千葉発=
環境に配慮した専業農家をめざして@
我孫子市布佐 祐川輝雄

ボカシづくりをする祐川輝雄さん
薫炭づくり
 東京のベッドタウンとして、成田線に沿ったここ、我孫子市布佐も開発が進み、民家が密集し、環境に配慮した農業が求められるようになりました。
 私がEM自然農法を導入したのは、平成15年2月と歴史は浅いのですが、ちょうど慣行農法からの脱皮を考えていたからです。
 手賀沼沿いの水田は埋立地で、明治の頃に先祖が入植し開墾した所に、約1.8ha所有、畑地は丘陵地帯が中心で、約60aの規模の専業農家です。
 土づくりには、EMU型ボカシ、EM生ごみ発酵堆肥、米のとぎ汁EM活性液の他、牛糞・鶏糞・チップ堆肥・くん炭を施し、病虫害対策には、防虫ネット・ストチュウ(EM5号)の噴霧・ペットボトルに穴を開けて「もみ酢」の散布。そして鳥よけ・モグラ対策にはアルミ缶を使用しています。
EMの使用により、手賀沼沿いの水田にはオタマジャクシ・ヤゴ・ミジンコが目に見えて増え、畑地では地蜘蛛・ミミズが増え、地温の上昇で野菜の生育期間も長くなり、土壌もかなりやわらかくなってきています。
EM活性液の噴霧作業の際、EMのにおいでご近所で家庭菜園をしている奥様達が話しかけて下さるようになり、地元とのコミュニケーションが密になり、お陰様で畑地の隅に設けた直売所の野菜はいつも完売となります。
 販売先として直売所の他、近所の八百屋さん、EMショップさんがあります。
米も野菜も食味が良くなり、貯蔵米には虫がつきにくくなるなどのメリットがでてきています。
水田の秋処理には、10a当たりぼかし120kg、活性液10L、鶏糞100kgを入れています。
現在は全水田の60%、畑の50%がEM自然農法ですが、これからは100%EM利用を目指す考えです。