特集 自然農法とEM  
「えむえむ関東107号」より
=NPO法人EMネット埼京=
EM農業で野菜づくり 情報を交換しましょう
                                      埼玉県川越市 専業農家 野村耕司


川越市でEMで農薬、化学肥料を使わず露地野菜を栽培しています。

直売所に野菜並べているとお客さんから沢山のお褒めの言葉を頂きます。
「美味しかったよ。他の野菜と全然ちがう!」
「子供がここのトウモロコシじゃないと食べないの。」
中でも嬉しかったのは「あんたのトコの野菜を食べると幸せな気分になるのよ!お世辞じゃないわよ!本当よ!」と言われた事がありました。
とても嬉しく、やる気がでるお褒めの言葉を頂きました。農業者としてこれ以上にない嬉しい言葉だと思います。
自分は真面目に農薬、化学肥料を使わずに野菜を育てているだけですが、ただ安全な野菜を育てただけではなく、野菜を通じて伝わる気持ちみたいなものがある様に思います。
EM農業をしているおかげだと感じます。農業は経済的には大変ですが、他の仕事では決して味わえない、やりがいや、幸せを感じます。
食べてホッとするような味、香りなどは、作りての気持ちが伝わる瞬間だと思います。


EMは自由に使うほうが上手くいく

いろいろな農業者に会い、沢山の話を聞いて、それぞれがこだわりを持って作物を育てているが、それが型にはまって、思い込みになるとEMはうまく使えなくなる気がします。真面目にEMボカシをだけを使っている人のほうが作物が育っていなかっり、EMボカシと化学肥料を適当に使っている人のが限界突破みたいな作物を作っています。
一年目にボカシを使って上手く作物が出来たが2年、3年目になると思った様な効果が出なくなることがあります。
これは畑のバランスが崩れている状態で、EMが効きにくい状態の畑で、EMが畑の中で喜んで増えて発酵してくれる様に畑のづくり、肥料の管理をするとまた良くできるようになります。
このためには硬くなった頭を柔軟にし、素直に畑を観察する事が重要です。


畑の状態を常に観察していると沢山の発見が

土の中に未分解の有機物が多いと必ず土の中の虫が多くなり、この様な畑の虫の害が多い。
逆に有機物が少なく窒素過多の畑は、根腐れなどの病害がでます。
畑が硬い、柔らかい、水はけがよい、悪い、水持ちがよい、草の種類、さまざまな事で畑の状態が判断出来ます。これが出来る様になると、作物に影響が出る前対応できる。
悪い微生物が増えると土の状態が悪くなるが、これは単に発酵物を撒くだけでは対応できない。EMのエサ(有機物、無機物)のバランスが悪いと畑の中で発酵を起こさない事になます。


人参の大失敗

 
4年前くらいに作った人参の成長が凄かった。
その時にはEMの合成菌を培養して土作りに使い、初期の生育の希釈液の散布に使ってみた。
初期の成長が凄く、驚異的なスピードで成長した。いい人参が出来ると思っていたが、ヨトウムシが出始めて、困っていたが、また合成菌培養した液を撒けば良くなるだろうと思って撒いてみたが、これが大失敗で、なんと、撒いた所がみんな虫に食われてしまった。何日かの間に5畝の畑の人参が丸坊主になってしまった。この時はさすが辛く悩み、考えましたが、いい勉強になりました。この失敗から沢山の事を学びました。発酵と合成はセットで使う。発酵している時に合成を使う。悪い時に使うと余計に悪くなる。良い時に使うと良くなる。

すべては作物の意思の結果である。
人参に虫が出たのは結果であり、虫に原因があるわけではない。
植物は土の状態が悪くなると自分自身で害虫を呼び、自分の葉や養液を虫にあげて均衡を保っているのです。
そしてもう十分となった時には天敵を植物自身が読んで害虫がお役御免になるのです。
畑の状態が発酵状態で良い時には害虫も天敵も来ない。夏の暑いときでも虫が来なくなります。

   
 ブロッコリーの苗 真夏に育苗しますが、
育苗土が発酵してよい状態が続くと防虫
ネットなしでも虫が付きません
 春植えのメークイン
   
 寒さの中で育つホウレン草
去年の秋からずっと寒い日が続きほうれん草、小松菜の
成長が遅いと話を聞くが、発酵している畑はそれほど
影響を受けません。ビニールマルチ、霜除けもしませんが
良く育ちます。
 黒田5寸人参 
去年の夏は雨が少なく発芽が心配しましたが、
何とかなりました。
   
秋蒔き大根
土が発酵を起こして土が底のほうから柔らかくなると、
大根の根っこが素直に伸びて、切れずに抜けます。

 
ひとつの節から沢山の花が出たナスです。
土作りの段階ですごい発酵を起こしました。
土が発酵しなければいけませんが、
それを維持する技術も必要です。
 

情報交換をしましょう!


   
ふれあいファームセンター

 埼玉県狭山市入間川
 ☎ 04-2956-7001

定休日 火曜日
  営業時間 9:00~17:00

野菜作りは大変です。家庭菜園でも農家でも苦労は同じです。
EMの発酵技術は本物で、1000年たっても使える事ができる技術です。この技術を一人じめすることは大変もったいないことです。
自分の情報はすべて公開します。みなさんも是非、情報交換しましょう!