Q&A

■EMボカシの作り方について

EMボカシは生ゴミ処理や土壌改良のために使用しますが、EM活性液と同様にEMボカシの品質によって効果の発現が異なってきます。特に生ゴミ処理用では水に浸けて腐敗するような物であると夏の期間に臭いが発生します。また作物栽培においてはボカシの質や投入方法が悪いと返って土壌中の腐植を低下させたり、病害虫害を引き起こすことが考えられます。今回、さらにより良いボカシを作製してEMの効果を最大限に発揮させることを願い、EMボカシの作り方を取り上げてみました。

=ボカシ作りのポイント=

(1)水分量を40%程度にする
微生物は水分によって活性化します。水分量が少ないと菌が十分に活性化しません。ボカシの水分含量の違いによるpHの変化を調査した結果、水分含量が40%の時にpHの低下がスムーズになっていることが判ると思います。pHが低下するということは乳酸菌や酵母の活性が高いことになります。またpHが低下することによって雑菌の抑制につながりますので品質の高いボカシが作製できるといえます。

(2)初期の温度を確保する。
微生物はそれぞれ増殖に適した温度域があります。ボカシを作製する時に一番に働いてもらいたい微生物である乳酸菌の最適温度域は35〜40℃です。乳酸菌が初期に優占種になるように作製当初からこの温度域で発酵させることをお勧めします。
ボカシを作製する為に温度を制御するのは設備が必要になりますので、最適温度が確保できない冬期間のボカシの作製は極力さけ、夏場の温度がある時期に作製することをお勧めします。

(3)EMを活性化させて密度の高い状態で使用する

 製品であるEM1の中の菌は眠った状態になっています。ボカシを作製する時点でEMと糖蜜の希釈液を作って混ぜますが、EM活性液や米のとぎ汁活性液の様に菌が活性化した状態で使用したほうがより効果的です。右上の写真は、EM1と糖蜜を混ぜてすぐに作った物とEM活性液で作製したボカシ表面の写真です。活性液で作製したボカシは表面にカビが繁殖していません。反対に希釈液で作
製した物は表面にカビが発生しています。
 EMを活性化させて密度の高い状態でボカシを作製することによって、米糠の中の雑菌の増殖を抑制します。具体的には、10倍EM
活性液では、水で10倍希釈液を作成して使

用します。加温できる機器で作る100倍活性
液では原液を使用します。また、お米のとぎ汁発酵液も、原液を使用します。ボカシ作成時に使用するEMの原液は同じ量になります。

(4)熟成期間を長くとる
ボカシは熟成期間を長くとるほど、部で有効成分が多量に生成されるようになります。特に水に浸けても腐敗しないボカシを作製するためには熟成期間を長くとることが必要になります。できるだけ長い期間(1ヶ月以上、できれば2ヶ月以上)ボカシを嫌気状態で密閉して熟成を進めることをお勧めします。
=その他の注意事項=


(1)ボカシには多量の有機酸が含有しています
水分を多くして熟成をかけたボカシは、乳酸などの有機酸が多く含まれています。乾燥したボカシと異なり作物の根の近くに多量に散布すると根が酸によって焼けることがあります。そのため土に混入してから作付けまでに十分な期間(2週間以上、できれば1ヶ月)が必要になります。特に作物の生育期間に使用する場合は量を少なくするか、作物の根元に置かないように注意が必要です。

(2)ボカシの乾燥について
発酵が進み熟成したボカシは、空気に触れてもカビなどの雑菌が繁殖しにくくなります。あえて乾燥しなくてもビニール袋に入れておくだけで変質し腐敗することはありません。そのまま生ゴミ処理や土壌に散布することができます。

(3)水田雑草対策用のボカシ
水田雑草用のボカシは、土壌表面に還元層を作ることを目的としていますので、今回説明したボカシの作り方ではなく短期熟成(7日程度)のボカシがより効果的です。

(4)ボカシの材料について
ボカシの材料は米糠が中心で良いと考えま
す。米糠以外に添加される資材として油粕や魚粕がありますが窒素成分が多くなると雑菌の影響をうけやすく発酵が難しくなります。窒素成分が多いボカシは土壌中で急激に分解されると無機態の窒素を多量に放出し、病害虫を誘発する恐れがありますので注意が必要です。また、発酵熟成をうまく進め、熟成期間を充分とることが重要です。

(=EMボカシ技術交流会より=資料提供 (財)自然農法センター関西地区普及所
 津 曲氏)


↑page top


|もどる|