地域販売店

生ごみリサイクル交流会2011「生ごみは宝だ!」が開催されました 

 2011年8月26日第19回生ごみリサイクル交流会2011が開催されました。
 今年の生ごみリサイクル交流会(早稲田大学国際会議場)は東日本大震災の犠牲者に対する黙祷からはじまりました。
 主催者を代表して理事長の瀬戸昌之先生は、「原発の安全神話の果てに人と環境を汚染し、自立した循環型の社会を作り上げてきた街や村も不当にも壊されてしまった。多様な学習を通じて情報を共有し、われわれは次世代にツケを残さない未来社会構築の責任ある主役になろう」と怒りをこめて挨拶しました。

 全体会では

@「韓国全土で広がる生ごみ資源化  90%達成 生ごみ埋め立て禁止法制定が背景に」
A「さっぽろ学校給食フードリサイクル・・・学校、行政、地域、農家の輪をつくる」
の二つの事例発表がありました。

 韓国では、生ごみによる経済的な損失と環境汚染防止を目的に2005年から生ごみの直接埋め立てを禁止する法律を定め、分別しないで排出すると罰金を課すなど生ごみの減量・資源化政策がスタートし、90%の高い生ごみリサイクル率を達成しています。
しかしおかずの種類が多く水分の多い韓国家庭の食文化があり、生ごみの発生量は増え続けています。また、国の補助金政策は生ごみリサイクル施設・設備の過剰問題をおこし、堆肥や飼料の過剰生産や質の低下をまねいています。
2010年から「生ごみ削減総合対策(2013年までに20%削減目標)」として環境部、農林水産食品部、保健福祉部が共同して発生源別の対策がおこなわれています。

韓国の生ごみ事情を発表する東アジア環境情報発伝所事務局長朴梅花さん
 
札幌市からは、学校給食の調理くずや残食などの生ごみを堆肥化し、農家がその堆肥を使用し栽培した作物を学校給食で子ども達が食するという食の循環の報告でした。
元札幌大学教授の綱島不二雄先生のリーダーシップと教育委員会の田村 都子さんの実践力・説得力で、素晴らしい実践の成果を挙げられていることが伺えました。

綱島先生は、
・生ごみ燃やすな!行政は情熱燃やせ!! と行政のスピード対応
・「リサイクル」は、「人の輪」であり、それは子どもたちに「社会を見せる」効果となる
・「リサイクル」に学校教育が入ってくると新たな質的レベルアップとなる
・美味しく、楽しく、リサイクル 学校・家庭・地域の協力体制が生まれる
と、190万人の大都市でもフードリサイクルは可能と報告しました。


分科会は以下の4つ。

@市民と自治体・企業の協働で生ごみ堆肥化
A「つくる 食べる 学ぶ」消費者と農家の連携
B次の世代を育てる食の循環づくり
C「ベランダでもできる生ごみ堆肥化」コツとポイント伝授します

 筆者が参加した第2分科会「つくる 食べる 学ぶ」消費者と農家の連携」のコーディネータ浅井民雄(NPO法人有機農産物普及・堆肥化推進協会)さんは、原発事故以降特に消費者と農家の連携が重要になってきます。「生ごみリサイクル交流会でごみ減量から土づくりの話」ができるようになり感慨深いとのべました。

 南会津町いきいき健康農業主任推進員 馬場浩さんは「農家や町民に生ごみたい肥化指導・実施指導も」と題して報告しました。
・南会津町は全国に先駆け化学物質過敏症の転地療養所をつくったまち
・町が医療費削減のため有機農業を指導する「いきいき健康農業推進員」を設置
・有機物の地産地消・炭素循環農法を実施。草や生ごみ(堆肥・米ぬかボカシ)を有効利用し不耕起栽培を実践している。
・肥料の堆肥は厩肥との理解が多く、はじめはなかなか受け入れてもらえなかったが、年配者のかたが発酵の心得が身についていてだんだん草堆肥・生ごみたい肥の理解が得られるようになった。
・「使う農業から使わない農業へ」との理念をかかげ普及をはかった。
・ストリーがある農業や作物には理解ある消費者がついてきてくれる。
・町が生き生きしてきた。今年から南会津環境保全促進事業につながってきた。

質疑応答では、不耕起栽培での萱による農地の被覆のやり方や効果、苗の植え方などが出されました。自然農法を知っている者には珍しくない話であったが、会場では雑草の役割や肥毒層、表土の形成など関心をよんでいました。


かすみがうら市よもぎ会 飯塚敏夫さんは「有機栽培市民農園誕生、教室と畑で実地指導」と題して報告しました。
・土浦市はごみ減量化をはかる環境衛生課と遊休農地の有効利用を図りたい農林水産課がマッチングして、生ごみたい肥化を指導していた飯塚さんの助言をうけ平成22年から「有機栽培市民農園」が開設された
・市民農園では、自然農法国際研究開発センター編集の家庭菜園テキストをつかった栽培講習会を定期的に開催している。
・菜園の作物の出来もよく「生ごみは宝だ」が定着してきた。雑草の大切さも浸透してきて小豆、大豆、黒豆などをつくっているが害虫や病気など全くない。
・周辺の農家にも有機で栽培ができることが示され、関心をむけるひとが出てきた。

飯塚さんは菜園実施者からの携帯電話での質問にも小まめに対応しており、優秀な指導者が成功のカギであることがうかがわれました。


例年500人を越す参加者がありますが、今年は東北などからの参加者が少なく355人でした。
来年は8月24日に同じく早稲田大学国際会議場で開催されます。
|TOPページへ|